外宮から


7.26(月)


石上(いそのかみ)神宮




名阪のトラックラリーからちょっと一服。

高峰レストランのパーキングで休憩。


奈良盆地が見えてきた。

広大な平地が広がっている。


まだまだ時間にゆとりがある。


名阪を東天理で降りて

石上神宮に立ち寄ることにした。


早起きは三文の徳。

お蔭で石上神宮までも

訪ねることができた。


記紀にある神宮は、石上と伊勢のみ。


伊勢より古い、日本最古の神宮。


物部氏の総氏神。



二つ並んだ灯篭が

ただならぬ雰囲気を醸し出す。


これから先は霊界というわけか。



渋い大鳥居



御祭神は三神あり、


布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)

【布都御魂の神霊】

※神倉神社


布留御魂大神(ふるのみたまのおおかみ)

【天璽十種瑞宝の神霊】


布都斯魂大神(ふつしみたまのおおかみ)

【天十握剣の神霊】


総じて、石上大神とされる。



住所は布留町、布留山に布留川。


「フツ」とは、断ち切る様らしいが、

「フル」とは、どういう意味なのか。



おっと、ニワトリ。

人慣れして、逃げない。



楼門へ進む。



境内には立派な杉が多い。



楼門の対面に古社があった。



出雲建雄神社(式内社)


出雲建雄神は、草薙剣の荒魂。



大和は古代の中心で、

式内社は二百社以上もある。


石上神宮は当然として、その摂社までもが

延喜式神名帳に記載されている。



摂社は他にもいろいろあった。


楼門


残念ながら奥の拝殿は工事中。



工事中の拝殿(国宝)



参拝する。


金の御幣が3つ

その向こうに大きな鏡が据えてある。



本来、本殿はなく、

拝殿の奥の、神宝が埋められていた

禁足地を祀っていた。


明治7年、禁足地を発掘。

出土した刀や勾玉などを奉斎

するため本殿が建造された。



一宮ではないけど、

参拝記念に御朱印をいただく。

国宝、七支刀の御朱印。



七支刀は、4世紀に作られ

百済から倭へ贈られたらしい。

書紀にある七枝刀のこと

ではないかと云われている。



例のニワトリが、

雄叫びを上げていた。



柿本人麻呂の歌碑があった。


未通女等之袖振山乃水垣之

久時従憶寸吾者


おとめらのそでふるやまのみずがきの

ひさしきときゆおもいきわれは



「ず~~とあなたが好きでした」

というわけで、昔の恋人からの

久しぶりの便りへの返事だろうか。


時が過ぎて、互いにいい年だろう。


袖振ると布留山のダジャレが

言いたかったのだろうが、

口説き文句なら、冒頭の若い女たち

のことは不用、もしくは逆効果では。



ダジャレで下手に口説くこの歌の

どこが良いのか分らないが、

万葉の頃すでに、石上神宮が

苔むした古社だったのは目に浮かぶ。



もしかして、布留のフルとは

袖振るのフルと同じ意味なのか。


すなわち、相手の魂を振り起こし、

自分に寄せる。



だんだん名歌に思えてきた。



大神神社へ