笠ヶ岳(かさがたけ) 
 
平成19年9月21日
 ☆ 交通 : (焼岳から)★ 新穂高温泉<バス>飛騨高山<JR>美濃加茂泊<JR、NL>熊本
 
 ★ 山道 : わさび平小屋、笠新道往復、新穂高温泉 
 
 
 <焼岳から>  


 4時45分起床、5時20分わさび平小屋出発。


 笠新道にかかり、右へ左へ長い折り返しの山道を延々と登る。

 易老渡からの光岳への山道が思い出される。


 標高2,000m過ぎると高木がなくなり、振り返ると山々が見渡される。

 昨日の焼岳がモルゲンロートでオレンジ色に輝き、乗鞍が白く光っている。

 真向かいの穂高は、朝日を背にして真っ黒。

 闇の世界の帝王、もしくは両翼を広げた暗黒の大蝙蝠といったところか。

 
 2,200m付近の岩場で朝食とする。

 初老の方が抜いていった。ダブルストックでバンバン登っていく。健脚である。

 年をとっても、こうありたいものである。


 抜けるような秋空の中、行けども行けども笠新道、上り坂が延々と続く。


 
 
 
早朝、笠新道から焼、乗鞍
 
  昨日の焼、奥に乗鞍 
 
 
槍が見える。笠新道から
 
  笠新道の山斜面
 


 2,500m位で峠を越えると、突然、不意に大観広がる。杓子平である。

 ここからは笠よりも、抜戸を背にした杓子平が美しく際立ち、

 草紅葉に、木々の紅葉も始まり、青空に緑、黄、赤、自然の大庭園が広がっている。

 
 ○○平というのは、雲ノ平、空木平など多いが、この不意打ち平も素晴らしく立派である。


 ところで、昨日から気になっていた笠ヶ岳の横縞の正体は、岩だった。

 岩が帯状に露出して、それが遠目に縞に見えるのである。一部ピンク色の岩も見える。

 
  
杓子平に出るといきなり山岳風景が広がる。抜戸岳
   
杓子平から笠ヶ岳
    
 
笠の左袖 クリヤノ頭?
 
  杓子平の緩斜面
 
 
杓子平 黄葉
 
  杓子平を回り込んで笠
 
 
 抜戸山頂方面
 
   杓子平の向こうに穂高
 
 
 杓子平
 
  抜戸の斜面に笠が隠れてきた。
 
 
 抜戸の袖の峰
 
  抜戸、秋空
 
 
 
 杓子平を後にして、更に急坂を詰めると、抜戸岳分岐に着。

 標高2,800m、登山口から1,500m上がっている。きついはずである。


 ここからは、気分の良い稜線歩きで、笠が迫力ある姿で迫ってくる。

 北西の大きな山は黒部五郎岳。こっち側から見るのは初めてだ。

 西側の谷は既に秋色。ダケカンバの山肌が黄色く染まっている。


 抜戸岩を抜け、播隆平を左に見て、キャンプ場を過ぎると山荘到着。

 荷を置いて山頂へ向かう。


 山頂まではゴロゴロ岩石が多い。笠新道も岩が多かった。

 思いの外、岩の多い山である。


 
  
 
大分上がってきた。杓子平、焼、乗鞍
 
  槍 小槍も見える
 
 
槍の山塊
 
  黒部五郎、薬師
 
 
 北側斜面 這松
 
  打込谷 秋
 
  
笠への稜線
  
 
 乗鞍 御岳
 
  抜戸岳 振り返る
 
 
 山の間から槍ヶ岳
 
   穴毛谷
 
 
 ウラシマツツジ
 
   近づく笠ヶ岳
 
 
笠の北側斜面 打込谷へ落ちていく
 
  笠 播隆平
 



 山頂到着。ついに百名山達成!


 山頂は、先着の三脚のカメラマンだけの静けさで、

 百名山の話をすると、記念写真を4枚も撮っていただいた。


 頂上からの眺めは素晴らしい。

 播隆上人が登山を決意した槍ヶ岳、闇の帝王穂高、遠く南アルプス、富士、昨日の焼、

 その向こうに乗鞍、御岳、白山、大きく黒部五郎、奥に白く薬師、剣、立山、水晶、鷲羽。

 これまでに登った山々をカメラマンと指呼する。


 山荘へ戻って、ビールで乾杯。

 記念バッジと土産に絵葉書を買い、パンで昼食を済ませ、正午出発。下山にかかる。

 
  
 槍ヶ岳 笠ヶ岳山荘から
  
穂高 笠ヶ岳山頂から
  
 
 抜戸からの稜線 奥に槍
 
   山頂から 霞沢 焼 
 
 
山頂から 雲上の乗鞍 御岳
 
  山頂から クリヤ谷コース
 
 
山頂から 南西尾根 小倉谷

 
  山頂から 双六、三俣蓮華の向こうに
右から 野口五郎、鷲羽、水晶
 
 
更に水晶に続いて赤牛、立山、剣
 
  祝 百名山 
 
 
山頂から 槍穂の大観
笠を左手に、穂高から槍へ縦走したのは、
20年前の夏
 
   槍アップ


 
 
穂高アップ ジャンダルムが錐先に尖る
 
   山頂社 また来れますように祈願
  
 
 杓子平に戻る。ガスが湧いてきた。
 
   笠新道を下る。
 


 下っていると続々登ってくる。昨日の都岳連も登ってきた。

 雲もだんだん湧いてきた。槍も穂高も見えなくなり、杓子平でガスがかかった。


 登山口への下りで、ついに足が痛くなってきた。

 笠新道のピストンは、ちょっとオーバーワークだったのかもしれない。


 午後4時半新穂高温泉着。16:55発の最終バスに間に合った。

 しかし、平湯も満杯、下呂も満杯。

 温泉で山の疲れをゆっくり癒そうと思ったが、温泉宿はどこも満杯。

 とうとうJR終点の美濃加茂まで来て、太田駅前のビジネスに泊まった。

 ゆっくり笠の山荘に泊まったほうが、楽しめたかもしれない。


 翌早朝、名古屋に出て新幹線で帰郷。
 
 
 
      

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