焼岳
(やけだけ) 
  
 平成19年9月20日
 ☆交通 : 熊本(バス、NL)名古屋(JR)松本 スーパーホテル泊

        松本(4:45発松本電鉄、バス)中の湯 
 ★山道 : 中の湯(中の湯ルート)焼岳、焼岳小屋、中尾温泉、新穂高RW、わさび平小屋  
 

 
 9月のシルバーウィーク。

 仕事と天気のタイミングを計りつつ、前日、行くことに決めた。

 今回は、日本百名山達成の山旅である。


 熊本から高速バスで博多駅へ行き、新幹線で名古屋に向かう。

 始発はガラガラだったが、福山で一杯になった。11時30分名古屋着。

 駅弁とビールを買い込んで行列に並び、特急しなの12号に乗り込む。

 ギリギリで一番手前の席に座れたが、若い女性の外人グループがせわしく、

 ゆくり駅弁を食べることもできない。午後2時松本着。


 スーパーホテルに荷を置き、松本城まで散歩する。

 街には蕎麦屋が多い。石井スポーツで小型のガスボンベを仕入れる。

 御城は石垣低く、堀に面して建っている。同じ烏城でも熊本城のほうが迫力がある。

 晩飯はホテル近くの蕎麦屋。地酒とふきみそ、天ざるを注文した。


 翌早朝、コンビニでおにぎり3個、パン2個、500ミリ水2本を仕入れ、

 4時45分発の松本電鉄に乗り込む。ちょうどムーンライト信州が到着し、満員になった。

 新島々で皆降り、行列に並び、2台目のバスにようやく乗れた。

 中の湯で降りたのはたったの二人、あとはみんな上高地なのだろう。

 
 中の湯ルートの登山口は、非常に分かりずらい。

 新中の湯ルートへ誘導するための作戦ではないかと疑いたくなるほどである。

 沢を渡って登っていくとブナ林となった。結構な大木である。

 ブナの梢から朝日のこもれびが気持ちよく、山道の空気はひんやりして、

 登りのきつさを癒してくれる。


 山道は笹が生い茂り、朝露で衣服が濡れる。

 合羽を出すのを面倒がったせいで、ビショビショになってしまった。

 第1ベンチは分からず、第2ベンチがあっただろうリンドウ平に到着。

 眼前に焼岳、北アルプスの衛兵現る。

 抜けるような青空に、山頂部の岩稜が厳しく際立っている。


 新道と合流。マイカーの方はこちらから登ってくるようで、人が増えた。

 道を少しはなれて朝食とする。


 笹の山肌が黄緑になり、気の早いダケカンバ、ナナカマドが色づき始め、

 美しい景色となっている。パステル調の色鮮やかさである。


 秋来ぬと 化粧支度の上高地


 
 
 
笹の茂る登山道
あまり歩かれていないようだ。
  
   リンドウ平
 焼岳が見えてきた。
  
 
北アルプス最高峰、穂高が見えてきた。
 
  振り向けば対岸の霞沢岳
 
 
焼岳 山頂部 谷間に噴気孔
 
   笹の山肌
 
 
南東方面 鉢盛山 中央アルプス  
 
  焼岳 南峰
 
 
笹の山肌の向こうに乗鞍、颯爽
 
  北峰溶岩ドーム 温泉の匂いがしだす。
 
 
 南峰(立入禁止)
 
  火口着。緑の池がある。
 
 
 火口壁の間から明日の笠
 
  火口壁と笠2 
 
 
 池アップ
 
   山道は噴気孔の直ぐ隣
 
 
噴気孔
 
   登ってきた谷間 
 
   
   焼岳山頂から穂高 玉座
  
 
 山頂から槍 イマイチ
 
   玉座
 
 
噴気孔2
 
  噴気孔の岩
 


 噴気孔の横を登ると山頂到着。大観である。


 玉座のような穂高から右回りに、下って梓川の流れと上高地、

 以前、岳沢の上りから印象的だった帝国ホテルの瀟洒な赤屋根、

 霞沢、遠く甲斐駒の右肩に富士、ずらりと南アルプス、

 聖まではっきり見え、一山一山指呼できる。

 中央アルプス、颯爽と一人行く孤高の乗鞍、悟りを開いた御岳、遠く白山、

 明日登る笠、待ってろよ。黒部源流の山々、

 残念なのは、槍が貧相で、全体が小槍のようだ。


 何枚もシャッターを切り、景色を目に焼き付け、下りにかかる。


 
   
 
山頂から 梓川 上高地 
 
  山頂から 笠
 
 
山頂から 火口の向こうに白山
 
  山頂から 乗鞍
 
 
山頂から 鉢盛山 中ア 奥に南ア
 
   アップ 左奥に甲斐駒、夏沢峠
 
 
山頂から 穂高
 
  山頂から 霞沢
 
 

 
  アップ 明日の笠と抜戸の稜線
 
 
振り返るとあちこち噴煙上がる火山だった。
焼岳は、思っていたより立派だった。
百名山に違いない。
 
  谷間にひょっこり穂高


 


地図では近い焼岳小屋が下に遠い。急勾配を下る。

昨夜の寝不足のためか、火山ゴーロのためか、今日は足元が不安定で、すぐ転ぼうとする。

ひょっとして、年ではないだろうな、秋の風。

 
  
 
 途中、真下に梓川が見える。
 川面の緑色がとても美しい。
 大正池のバス亭近くで、アヒルは見えない。
 
  焼岳小屋着。
ビールを飲んで、中尾へ下る。

 
 
中尾温泉への下りから笠 
 
  笠と樅
 
 
木間に白水の滝
 
   さらば焼
 


中尾への下りは結構長いはずだが、将来設計をおぼろに考えながら歩くと、

思いの外早く、舗装道路に合流した。

外人の親子が虫取りに興じている。

道路の広くなったところでどんずわり、残り一個のおにぎりで昼食とする。


 
   
 
 岩の錫杖岳
 
   里から高く聳える笠
 
 
 
 ざっくばらんな雰囲気の中尾温泉で右折し、北アルプス大橋を渡ると車が多くなった。

 新穂高温泉へ下る道を探すも見つからない。

 駐車場整理の方に尋ねると、大雨で崩れて廃道になったらしい。ガビーン。

 しかたなく、ロープウエイで下る。一区間100円。


 観光案内所で宿を聞くと、シルバーウィークでどこも満杯。

 わさび平の山小屋まで歩くことにする。日が暮れかかり、早足で行く。

 笠新道の登山口から10分も行くと小屋に着いた。

 素泊まり五千円。なんと、風呂付き!ラッキー。早速浸かり汗を流す。気持ちイイ。


 風呂から上がってビールを飲みながら炊事にかかる。外は暗くなり、寒くなった。

 小屋の中へ移動し、玄関のテーブルで食事とする。

 隣の二人組みと酒を分けあう。都岳連の方だった。


 もう遅いのに、口々にバスが遅れたの、渋滞したのと言っては、次々と小屋に入ってくる。

 人々と話していると、明日は双六方面と笠ヶ岳に二分されるようで、笠は日帰りが可能らしい。

 明日、笠ヶ岳山荘に泊まろうか、それとも日帰りしようか。

 隣の二人組は山荘泊らしい。あしたの調子や天気次第で決めることにしよう。

 
 
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