2022.3.12 野間岳


だんだん暖かくなってきた。

この季節になると、海を眺めたくなる。


薩摩半島へ出かけた。


笠沙路に入る。

野間岳が見える。


古事記によると、

天孫降臨ニニギノミコトは

笠沙の御前(ミサキ)で

麗しき美人、アタツヒメ

別名コノハナサクヤヒメに

ひと目惚れされ、結ばれた。


登山口の野間神社に着いた。


創建年は不明。

江戸時代の記録によると、

祭神は娘媽(ろうま)神女

だったらしい。


神女は中国南部の航海神。

神社は今でも船乗りや漁業者の

信仰を集めている。


また、神女の名「ろうま」が

なまって野間となった説もある。


山頂にあった頃は、

何度も台風被害にあった。


そのためかコンクリート製の

ガッチリした造りだ。



神社から登ると、

難なく山頂へ着いた。

むかしの神社の跡がある。


山頂には、春の海の景色が広がっていた。

来てよかった。


山頂のコーヒーで憩う。


一緒になった地元の方と

山のことなど、いろいろ話した。


教えてもらった野間池の

笠沙恵比寿の海鮮丼を目指す。


途中、吹上浜の向こうに

昨年登った金峰山が見えていた。


野間池から眺める野間岳

残念ながら笠沙恵比寿は休業中。


野間半島へ足を延ばした。


野間半島の展望所から

海岸線と野間岳


坊津へ向かう途中

海岸線から見上げる野間岳。


途中の休憩所からの絶景


おや、さっき山頂であった方ではないか。

「笠沙恵比寿は休業中でした。」

「あら、それは残念。

私は反対周り。

それにしても、いい眺めですね~」


更に行くと焼酎館と美術館があった。

蒸留酒の伝播経路

日本へは琉球ルートと朝鮮ルート

があったようだ。


焼酎館を見学し、販促コーナーの

そこにしかないプレミアム焼酎を求めた。

しかし、売店で他の商品を買わないと、

購入券がもらえないとのこと。

面倒なのでパスにした。



反対側の美術館に駐車すると、

女性の方が寄ってきた。はて。

焼酎館での会話を聞かれたのか、

プレミアム焼酎を沢山買ったので

どうですかとのこと。


ありがたく一本いただいた。


美術館の展望台から沖秋目島


しばらく行くと鑑真館があった。

立ち寄る。


鑑真に興味がわき、

売ってあった「天平の甍」を買った。

館員さんがたいそう喜びになり、

鑑真についていろいろ講釈いただいた。


秋目浦、久志浦、泊浦、坊浦と進み、

坊津の輝津館に立ち寄る。


中国明代の「武備志」によると、

日本三津は、博多津、安濃津(三重)、

そして薩摩の坊津とされている。


今では廃校跡になっている

一条院跡にも立ち寄った。


日羅が開山したと伝わる名刹は、

今となっては廃校跡に、

仁王像が残っているだけだった。



どの温泉宿にしようか。

山頂で勧められた指宿もいいが、

行ったことのない湯之元温泉に惹かれ、

行き当たりばったりで江楽園にした。


湯舟がちょっと狭かったが

湯質はとても良かった。


夕飯は女将さんお薦めの

近所の炉端焼き。


吹上浜の月日貝をいただく。

オレンジ卵のメス。

美味い!


とれたてのアジも美味かった。


隣のお客さんと意気投合し、

焼酎を三杯もいただいた。

ありがとうございました。



翌朝、くもり。

冠嶽に登る。

吹上浜の円い先に、

野間岳が見えていた。


山頂着


冠嶽には徐福伝説がある。


東岳への道


下山し、巨大な徐福像の近くから

冠嶽を眺める。


冠嶽神社に立ち寄った。

御祭神は櫛御気野命、

熊野本宮と同じ神だ。


昨夜、炉端焼きで教えてもらった

長島の大陸市場食堂へ向かう。


黒之瀬戸を渡る。


万葉集の有名な和歌。


征隼人大将軍、大伴旅人の歌


大陸市場食堂は、なんと時間待ち。

とても人気があるようだ。


パスして、道の駅黒之瀬戸へ戻り、

萬サバを買って帰った。


脂の乗った萬サバを

美味しくいただいた。



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