2021.12.25


Kさんとの納会登山は、姫島三山に決定。

国東半島など、いろいろ候補が上がる中、

その先の島を訪ねることにした。


伊美港11時発のフェリーを目指し、

早朝から出発。


港の駐車場に車を置いて、

往復切符を買って乗船。


風が強く、波が高い。

白波が立って、船が揺れる。


島に近づくと波も収まってきた。


フェリー甲板から姫島

達磨山が見えている。


振り返れば国東半島。

船が揺れて、水平に撮れない。


矢筈岳も見えている。

なかなか立派ではないか。

Kさんによると、大分百山らしい。


ついに姫島上陸。

オレンジ色の姫島丸。


達磨山を目指して歩き出すと、

直ぐに立派な黒松が現れた。


大帯(おおたらし)八幡社

祭神は例によって八幡一族。

仲哀天皇、神功皇后、応神天皇。


ところでこの「たらし」とは何なのか?

女たらしとも言うが、

たぶん良くない意味ではないのだろう。


和風諡号に「たらし」がついた歴代天皇も数多く、

それこそ祭神の

仲哀天皇は「たらしなかつひこ」だし

神功皇后は、「おきながたらしひめ」だ。


南国っぽい建物。

南の海人との交流を思わせる。


これまた珍しい飾りつけだ。

昆布と木炭が垂らしてある。

姫島の正月飾りか?


江戸時代に制作奉納された

御座船八幡丸のひな型があった。


海賊八幡船も

こんな風だったのだろうか。


神殿は八幡造り


全国に現存する6社のうちの1つで、

貴重な神社建築様式を今に伝える。


八幡社に道中安全を祈願し、

達磨山へ向かう。


風が強く、寒いためか

通りに人気がない。


坂道ですれ違った方に教えてもらった

道を登っていくと、鳥居に着いた。


扁額には加藤社とある。


清正公と姫島は、

どのような関係があるのだろうか。


鳥居は明治39年に作られたようだ。


達磨山から矢筈岳と

姫島の街が見える。


加藤社の裏の山頂には、

宝篋印塔があった。


島の反対側も見えた。


参道の階段に戻って

海を眺めながら昼食とした。


下山し、矢筈岳へ向かう。


途中、曲がり角を間違えて

貯水場に入ってしまった。


もうちょっと行くと、

登山道の標識があった。


石ゴロゴロの道を登っていくと

急に視界が広がった。

山頂に着いたようだ。


展望台がある。


山頂標

近くに住吉神社があった。


おお、国東半島!

山頂には、素晴らしい景色が広がっていた。


島から眺める九州本土。


納会登山、すでに大満足。

国東半島の裾野は、

溶岩が海に流れ込んだように見える。


おや、あの船は、

色からして姫島丸に違いない。


一幅の絵のようだった。


登って来たのと反対の

大海集落へ下ることにした。


下る途中、瀬戸内海方面。

先端に姫島灯台が見える。


三山の3つ目はパスして、

灯台へ行くことにした。


大海へ下るとバス停があり、

灯台近くの稲積まで

無料の巡回バスに乗車。


温泉のバス停で地元の老淑女が

大勢乗って来られた。


「山登りやろか、この辺に

山は無かけどね~」

と話し声が聞こえてきた。


ちょっとした話題になっているようだ。


姫島灯台に到着。


解説版があった。


姫島の沖合は、

瀬戸内海、豊後水道、関門海峡の

三航路の合流点に当たり、

昔から、船舶交通の要衝だった。


1605年、小倉藩主細川忠興により、

かがり火灯台が設置された。

和式灯台の始めとされる。


灯台は明治37年に設置された。


国東半島の展望解説があった。


中央火口丘や外輪山とある。

どうやらカルデラ火山のようだ。


灯台から歩いて温泉へ向かう。


温泉の裏手に比売語曽神社があった。


かの有名な神社は、がけの下に

ひっそりと佇んでいた。


とてもシンプルな本殿


奥宮


驚くなかれ、

離島にあるこの小さな社が、

なんと日本書紀に記載されているのだ。


祭神のヒメは加羅の出身で、

古代、半島と列島の密接な関係を

伝える貴重な伝承であり神社である。


このヒメ神こそ、姫島の名の由来で、

また、宇佐神宮の比売大神と

同一とする説もある。


なお、コソは古代朝鮮語で社のこと。

ヒメコソ社というのは、

社がダブっている。



神社の隣には温泉が自噴していた。


拍子水温泉

飲んでみると、シュワシュワの炭酸だった。


拍子水は姫島七不思議の一つ


拍子水温泉に浸かる。

あ~気持ちいい。

凍えた体が甦る。


「ぬるなかね」

地の主から声かけられた。

しかも2回。違う人から。


「ちょうどよかです。

よか湯ですね~」


どうやら勝手に温度調節ができるようで、

話しかけの良いきっかけに

なっているようだ。



脱衣所で加藤清正と姫島のつながり

を尋ねてみたが、手掛かりなし。


宿のペンション野路菊は、

温泉から歩いて直ぐだった。


自ら漁をされる御主人の料理。


フグ、タイ2種、アジ、ハゼ、カサゴ、

オコゼ、サザエ、ウニ、ナマコ。

刺身が新鮮で、

とても美味しくいただきました。


翌日、御主人に港まで送ってもらい、

8時のフェリーで姫島をあとにした。


陸路は雪を警戒して、

犬飼経由のR57を選択。

Kさん、長距離運転お疲れさまでした。


それではいい年を!



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