2019.5.18


国東の山を目指すも雨。


山は逃げないとばかり諦めて、

半島をなんとなく一周した。


晩飯は予約していた城下かれい。


 
受皿からしてかれいだ。

湯呑の底にもかれいがいた。



 
 
じゃ〜ん、主役の登場。

身は半透明でうっすら光っている。


では早速、といきかけたところ、

ちょっと待ってとおかみさん。


「これが日出名産の城下かれいです。

将軍に献上されておりました。 江戸時代

からの秘伝のたれでお召しください。

ほんのり梅の香りがします。」


では、まずたれだけ浸けて!

次に、肝と薬味を混ぜて!!

銘酒「西の関」を傾けながら、

ほんのりあぶらの乗った甘い身を堪能。



 
 
次は、煮つけ。



 
更に、湯引き。



 
 
そして唐揚げ。


一つ一つおかみさんから説明があった。

つつじの花の天ぷらは初めてだ。


他に客はなく、店は静かで、

一抹の不安が過ったが、

料理はとても良かった。

名店に当ったようだ。


ゆっくり天下の美味を楽しむことができた。


ところで、城下かれいの城とは、

日出城、別名暘谷城のことらしい。


初代城主は木下延俊。

秀吉の正室おねの甥で、

関ヶ原で浪人となるも、

おねや義兄細川忠興のとりなしで、

豊後日出藩3万石が与えられた。


その城の下の別府湾の海底からは、

真水が湧き、そこで育つマコガレイが

肉厚で美味だったことから城下かれい

と呼ばれ、徳川将軍家へ献上された。


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