長良川 (ながらがわ)
演歌が聞こえてきそうな名前だ。
清流としても有名で、柿田川、四万十川とともに日本三大清流の一つとされる。
戦国時代、織田信長は斎藤氏の居城、稲葉山城を攻略し、町と城の名を岐阜と改めた。
長良川はその岐阜城下を滔々と流れ、夏になると古代から鵜飼が行われる。
赤々と燃える篝火を川面に映し、鵜匠と鵜が一体となって繰り広げられる夏の風物詩である。
全国的には「鵜使い」と呼ばれるが、長良川では代々世襲制のため古くから「鵜匠」と呼ばれる。
宮内庁式部職鵜匠、国家公務員である。
この鵜匠により宮内庁御料場で行われるのを「御料鵜飼」と言われ、
鮎は皇居へ献上され、明治神宮や伊勢神宮へも奉納されるとのことである。
やはり高貴な味がするのだろうか。
岐阜を過ぎ、一夜城が築かれた墨俣を流れ、三川に集約されていきながら、
近年反対運動に揺れた長良川河口堰を経て伊勢湾に注ぐ。