庄内川　（しょうないがわ）


　日本の大平野には、大河川が流れている。

　関東平野の利根川、石狩平野の石狩川、筑紫平野の筑後川といったふうで、

　平野の成り立ちと河川の堆積作用が深く関係しているからだろう。


　濃尾平野ではもちろん木曽三川だ。

　しかし三川は濃尾平野の中心部を避けるように平野の東を流れており、

　愛知県と思いがちの河口は、思いの外、三川全てが三重県である。

　
　濃尾平野の中心を流れるのは庄内川である。

　川の長さや大きさは三川に比べるまでもないが、名古屋を貫流することから、

　流域人口は三川よりも断然多い。


　岐阜県恵那市の夕立山に発し、多治見、土岐、瀬戸の陶磁器地帯を流れ、

　名古屋を貫流し伊勢湾に注ぐ。