2015.11.7



 ネットで江戸時代の名山番付を発見。

 当時の名山感覚が垣間見えて面白い。


 富士が東の横綱だろうと思いきや、

 筑波山、高野山と共に行司に収まっている。

 うまくかわされた感じだが、抜きん出た存在であり、

 適当な配役なのかもしれない。


 差添は、峠が務めている。

 十三峠、笹子峠、小仏峠


 世話役は、箱根山、和田峠などで、


 勧進元(主催者)は、温嶽(御岳だろう)と白山、

 それに三国峠と碓氷峠だ。

 




 江戸時代、横綱はなかったらしく、

 大関が最高ランクになっている。


 東の三役は、

 大関 鳥海山  関脇 浅間山  小結 立山

 いずれも名山だが、現在と比べてどうだろうか。


 明らかに違うのは、立山はさておき、

 日本アルプスの山々が入っていないことだ。

 今ならば槍、穂高、剣、北岳、赤石などから

 入りそうなものだ。


 奥山なので、当時知られていなかったのか?

 しかし、甲斐駒などは、街道から見ても

 相当目立っていると思うのだが−−−。


 前頭は順に、

 金峰山、月山、磐梯山、男体山、妙高山、七面山、

 恐山、地蔵嶽(鳳凰三山の一つか?)


 宗教的な印象の強い山が多い。

 当時、山は登る対象と云うよりむしろ、

 祈りの対象だったのだろう。  




 
 西の三役は、

 大関、阿蘇山  関脇、開聞岳  小結、五磐嶽

 五磐嶽?どこにあるの?長門なので山口県?
 
 なぜ、聞いたこともない山が三役に入るのか。

 それとも、昔は有名だったのか。

 あるいは、作者の故郷など、依怙贔屓か?

 
 前頭は順に、

 雲仙、大峰、霧島、大山、

 ここまでは聞こえた名山だが、

 対馬の有明山?なぜこんな高位に?

 五台山?知りません。漢字も良く分かりません。

 土佐ということは高知県?

 金剛山は知ってますが、ランク高すぎでは?

 岩国山?錦帯橋なら知ってますが、これも知りません。


 2段目になると、字が混み合って分かりにくい。

 東から順に、姥捨山、羽黒山、赤城山、金山

 西から順に、三笠山、比叡山、伊吹山、銀山


 どうやら東西を対比させているようだ。
 


 東の続き、飯豊山、弥彦山、大山、吾妻山、白根山、駒ケ岳、嶽山、戸隠山、鳳凰山、龍前嶽、半田山、勝田嶽、榛名山、天目山
                  (相州)(上州)      (箱根)(安達太良山)        (?)       (蔵王)      (甲斐)

 西の続き、大江山、八峰山、彦山、書写山、飯盛山、厩山、釈迦嶽、熊野山、般若山、八鬼山、石上山、大星山、象頭山、?
           (白峰山?)(英彦山)   (河内)(増位山?)        (根来寺?)   (石立山?)(対馬)      (伊予)


 よく分からない。

 特に西方が分からない。

 最後の伊予の山は、なんて書いてあるのかすらよく分からない。



 
 3段目から6段目


 更に字が小さく、崩し字も多くなる。

 幾つか分かる山もあるが、目がチカチカしてきた。

 迷路にはまり込んだ気分だ。


 ここらで降参、お手上げ、ギブアップ。




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