2021.3.20 志賀海神社


駐車場に着いたら、

朝から降っていた雨が、ちょうど止んだ。


志賀島に来るのは、学生時代、海水浴以来のことだ。


 
正面の鳥居

志賀宮とある。

今年の桜は早いようだ。


綿津見三神は、志賀の海人の安曇族の神。

鍍金鐘と宝篋印塔が有名で、

祭りも独自で伝統がある。


 
振り返る。

神社は少し高台にある。

参道からまっすぐ通りになっている。


参道に社が現れた。

いんにゃくしゃ

国司の印や蔵の鍵を守る社とのことだが、

ここでは入口の神とある。


祭神は久那土神、天磐楠船神、迦具土神。


もと雁ノ巣にあった、

不勿来社、船玉社、愛宕社を合祀された。



参道の右手は海

その向こうに低いが目立つ双耳峰が見える。

立花山か。 


歌碑がある。

桜に映える。

万葉集には志賀の歌が多くある。


当社宝物の一つ宝篋印塔


造立1347年、福岡県で最も古い。


 
参道

海岸系の樹木が覆いかぶさる。



 
狛犬



クスやタブが多いみたいだ。 



シンプルで厳かな山の神


オコゼやガラカブを供えると願いが叶う。



 
楼門前の橋が祀ってある。



由緒書


祭神は綿津見三神。

海人の神は、なぜ三神なのか。


安曇族の綿津見三神

宗像族の宗像三女神

それに住吉三神。


古代海人族の神は、

オリオン座と関係があるのか。


楼門

社務所


 
拝殿 

シンプルで涼しい造り。


ちょうど神職が祝詞を奏上されていた。


 
砂を振りかけてお参りした。 


扁額

志賀は滋賀になり、

志賀海は琵琶湖になったのか。


遥拝所


 
美しい白砂青松の大弧。


 
志賀島は長細い砂州でつながっている。

奥には福岡の街並みが見える。


本殿

鰹木も千木もないシンプルな造営


本殿裏には末社が並んでいた。


 
 
左から、荒神社(奥津彦、奥津姫など)、

大神宮社(天照大神など)

 
祇園社(スサノオの神)

惣社(往時の神々を合祀)


更に奥にも末社があった。


熊四郎稲荷神社 (宇迦の御魂神)

秋葉社(火之迦具土の神)


松尾社(大山咋の神)


 
松尾社の鳥居

末社が混雑している。


今宮社


祭神は、

宇都志日金拆命
(うつしひかなさくのみこと:穂高見命)

住吉三神

天児屋根命

ほか安曇諸神



安曇族は綿津見神の子、

宇都志日金拆命の子孫らしい。


安曇族はいつの頃か日本各地に進出。

和名抄によると、

伯耆国会見郡、近江国伊香郡安曇郷、

美濃国厚見郡、三河国渥美郡、信濃国安曇郡がある。

また、安積、厚海、熱海、海部は

安曇族の発展と拡大を示していると云われる。


アヅミはアマツミ(海積)の略で、

海部の長から出た名称。


安曇族の本拠地は、筑前国糟屋郡安曇郷で

和白や新宮の辺りと云われている。



 
志賀の語呂合わせか、

鹿の角が数多く奉納されている。


参拝を終え、島を一周。

沖の磯にウミウが群れなしていた。


途中、しかのしま資料館に寄る。


 
航空写真が飾ってあった。

美しい砂州のかたち。


 
山ほめ祭の神楽歌には

「君が代は千代に八千代にさざれ石の

いわおとなりて苔むすまで」

とあり、国歌の起源説もある。

この場合、君は筑紫君らしい。


対岸には糸島半島が見える。

蒙古塚辺りから。


博多湾の入口に浮かぶ玄界島


能古島と福岡市方面



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